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仕事がねえのは切ないもんだな - 2014.09.17 Wed

京都の住まいのオーナーが代わり、それにともなって家賃の振込先も変わったので、新しく口座を作るために金融機関に行く。当然、書類になんだかだ書かなきゃならないわけだが。仕事・勤め先を書く欄があって、一瞬戸惑い、そして、「執筆業」と書き入れたら、なにを書いてるのかと聞かれ、「頼まれればなんでも書きますけど」なんて答える。昔は「自由業」なんて書いてたが、この歳になって自由を生業にしてるなんて書けないし。
以前は、運転免許証を持っていないわたしは、わたしがわたしであることを証明できず、大変な苦労と屈辱を味あう羽目になったが、いまはもう住基カードがあるから大丈夫、と思いきや。窓口のお姉ちゃんに「執筆業って出版とは違うんですよね」と言われる。職種がコード化してあって、そのコード番号を書き入れる欄があるらしいのだが、「執筆業」はないんですけど、と言われる。わたしもそれを見せて貰ったのだが確かに表にないのだ。「研究」なんていうのがあったので、じゃ、一応研究もしてるのでこれでと言ってみたのだが、クスッと笑われる。

言いたかないけど、こう見えてもわたし、国から勲章もらってる男だぜ。きみだって職業に貴賎はないって言葉を知ってるだろ。表になくても一応仕事もマジメにしてるし、税金だって多分きみより払ってるそれなりの「市民」だぜ。
なんてことは思っただけで言わなかったけれど。

それにしても。
公的機関でなにかを取得しようとすると、まるで犯罪者の取調べみたいなことを強いられるようになったのはいつからだろう? もちろん、不正をやらかす人間がいるから厳密な身分証明を要求するのだろうし、ひとは誰も潜在的犯罪者といえなくはないから、その視点から見ればしょうがないと思わざるをえないのかもしれないが。しかし。100人にひとりいるかいないかの犯罪者による被害を防ぐために、残りの99人まで犯罪者扱いするのは正当なことだろうか?

テレビが加速度的に詰まらなくなっている。ずいぶん前からドラマはまったく見なくなっているが、ヴァレイティも詰まらなくなった。「さんまのからくりテレビ」の最終回で、過去の面白場面を見て、その感を深めた。やっぱり面白かったのだ、昔は。その面白さの大半を担っていたのが、いわゆる素人だ。素人といっても、世間常識や「良き市民」の枠からはみ出した、酔っ払いや老人や子供たち。替え歌名人たちが一同に揃っての大合唱、司会の安住も号泣してたが、わたしもついつい泣いてしまった。それが。
いつからかこの名物コーナーも歌手・タレントが出場するようになってしまって …

こういうちょっと危ない素人が画面から消えるようになってから、この番組の楽しさ・活力はすっかりなくなってしまった。
同じさんまの「明石屋電視台」も同様。クイズに出場する素人とさんまのやりとり、そして、さんま・村上ショージ・間寛平のトリオの頓珍漢な掛け合いが楽しかったのに、内容がマイナーチェンジされて、ゲストのタレントへの質問コーナーが主となり、それにともなってショージ・寛平の出番も減って、素人も客席に追いやられてしまった。
この貧しく寂し過ぎる現状は、多くのタレントを抱える大手事務所からの圧力の結果ではないかと勘ぐりたくたくなるが。
多分、面白い素人を探しだすのがメンドーになったのだろう。その面倒を引き受けるエネルギーが番組の活力になっていたのに、自分で自分の首を絞めてしまった。

今週のNHKの「プロフェッショナル」。新潟で磨き屋の会社を経営していて、業界ではそのひとありと知られた小林さんというひとにスポットが当てられていた。番組の構成がいつも似通っているという退屈さはあるのだが、取りあげられるひとのひととしての魅力がそれを補っている。
磨き屋とは、金属をツルツルピカピカに磨き上げる仕事で、小林さんは、アイフォンだかアイパッドだかのボディを鏡みたいに仕上げたということで、自分の名だけでなく、この仕事自体を広く世に知らしめたひとらしい。
小林さん(の会社)は、大きな仕事は引き受けない。理由はふたつ。
大きな仕事とは、同じ仕事を大量にこなすということで、そういうことを続けていると、職人の腕が上がらない。だから、儲けは少ないが、小さな仕事を1コ2コの注文でも、いろいろやるのだ、と。
もうひとつは、20年ほど前と言っていたか、それまで大手の会社の下請けをやっていて、それだけでやっていたのが、その会社が、工賃が安いからと韓国の会社に乗り換え、それで仕事が一気になくなってしまった。その轍を二度と踏むまいと思っているから。
因みに、今回のタイトルは、その頃の小林さんが奥さんにポツリと吐いたことばである。
会社には、小林さんも含めて6人の職人がいるのだが、その仕事ぶりが素晴らしい。彼等の真剣な眼差しは、ドラマやひな壇に並んでへらへら笑っているタレントたちには、当然のことながら見られないもので、体全体で微妙なリズムを刻んでいて、それが心地いい。

あまりに素朴な表現で少々気恥ずかしいが、こういうひとたちに接すると、ああ、世の中には立派なひとがいるんだなあと思い、そして、こういうひとに対してだけでなく、人間という動物すべてに敬意を表したくなるのだ。

小林さんは自分の目先の儲けよりも、若い職人たちの育成に力を注ぎたい、と語っていた。
昨日やっと読了した、河野哲也の「善悪は実在するか」によれば、動物実験の結果から、利己的であるよりも、利他的である方が、生きていくうえでは最終的に有利になることが明らかになっているらしい。
という話は、長くなったのでまたの機会に。





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