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わたしはワイルドな女 - 2014.05.25 Sun

信号が赤になる前に横断歩道を渡ろうと、わたしはせっかちだ、急いで走ったら、
なんと足の軽いこと!
週に3,4回、8時前に起きたときには近所を一時間ほど散歩をしているのだが、
これはその成果だろうか?

そろそろとりかからねばと思っている戯曲に、日中戦争を闘った中国の老人を登場させたいのだが、
A級Mの俳優諸君のなかには、もちろん、そんなにお歳をめした方はいらっしゃらない。
どうしたものかとあれこれ頭をひねった挙句、思いついたのが、彼は時間をとめる秘法を知っている設定にすれば、
というもの。
アンチ・エイジングなんてやわなものではない、何度も死に直面するのだが、その度に秘法を駆使して生き返るのだ。
そしてその度に若返る。

なんてことを思いついて、久しぶりに録画していた映画を見る。
「ザ・フューチャー」。才気溢れるこの映画で、登場人物のひとりが、なんと時間を止める<魔法>を使うのだ。
この偶然に驚く。

30半ばの同棲している男女が主人公。奇妙な声のナレーションから映画は始まる。その声の主が猫だと分かり、ふたりのいかにも凡庸な日々の描写。ああ、若いひとが作りそうなよくあるヤツだと上から目線で見ていたら、前述の「時間よ、止まれ」のやりとりからスイッチが入る。
ふたりの声がいい。声質があっていて、台詞のやりとりがまるで上質の音楽を聴いてるような心地よさ。気のきかない形容を承知で書くが、そう、かのカーペンターズ思わせる?

登場人物は、このふたりのほかに、女が不倫関係になるおっさんと、彼の6、7歳の娘、それに、男は生きがいを求めて(?)、自然破壊を食い止めるべく苗木の訪問販売を始めるだが、珍しく彼を家の中に招き入れてくれた爺さんと、ほぼこの5人。例によって詳細なストーリーには触れないが、登場人物たちの設定と、彼等にまつわるエピソードがとてもいい。

爺さんは、愛する奥さんのために絵葉書にスケベな詩を書いていて、それが部屋いっぱいに飾ってある、とか。
不倫相手のおっさんは看板屋なのだが、彼は絵も描いていて、その中の一枚、娘を描いたものが、主人公たちが猫をあずけている病院の壁に売り物として飾られているのだが、なかなか買い手が現れず、そのことに娘が落ち込んでいることを知った男が、じゃ、僕がと手を挙げ、絵の裏側に連絡先が書いてあるから、いらなくなった電話してと、娘は別れ際に言い、部屋の壁に貼ってあるその絵がめくれ、落ち込んでいた女は、そこに書かれてあった番号に電話して、初めからそうなることが決まっていたかのように、おっさんと女の不倫が始まる、とか。

主人公のふたりが、<生きる意味>なんて大それたことを考えてしまうのは、ふたりが拾った不治の病の猫の命が、あと一ヶ月もつかもしれないと医師に言われたからで、その残された一ヶ月をいかに有意義に過ごすかと考え、男は自然破壊の抵抗運動にたずさわることにし、ダンス教師である女は30コのダンスを作ってユーチューブに投稿しようと思い立つ、なんてエピソードも。女はその試みが思うにまかせず、それもあって、見知らぬおっさんに電話をかけるのだ。
このありがちといえばありがちな設定がいい。

見終わって、これはいつか見たものに似ていると思ったが、それがなんなのか思い至らず、一日経ってようやく判明。
猫や月が喋る不思議な世界、通俗に陥りそうな流れを奇手ともいえそうな荒業で変転させる、風に揺れる草の葉のようにか細い主人公たち。そうだ、これは大島弓子や萩尾望都や高野文子らの少女漫画に似てるのだ。

監督のミランダ・ジュライは、この映画の主人公も演じていて、パフォーマーとして目下注目のひとであり、小説も書いているという若い女性(ウィキ調べ)。恥ずかしながら、全然知りませんでした。

不倫の事実を告白しようとする女を、「時間よ、止まれ」といって男がさえぎる。冒頭のシーンでは、ちょっとしたおふざけかと思わせるのだが、このラスト近くのシーンではほんとに時間を止めてしまう。そんな荒業にも驚かされたが、わたしがもっとも驚いたのは、物語の半ばを過ぎたあたりだったか、女がいきなりこんなことを言う。

「わたしはワイルドな女なの」と。

二本の指で簡単にへし折れそうな細っこい女にこんなことを言われたら、いやあ、男はなんと応えていいのやら。

<生きる意味>を問うという野暮なテーマを掲げながら、二枚腰三枚腰を使って必要以上に重くも暗くもしない手腕。
見事と言うほかないが、正直なところ、あと2回3回見ないとわたしの理解は行き届かない。

待て。わたしにそんな時間はあるのか? わたしに残された時間はあと …?








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