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1・2・讃! - 2013.09.03 Tue

ああ、もう9月。夏休みもあと10日ばかりとなりにけり。
久しぶりにこの夏はゆったり出来た。競馬で函館に行った、小倉にも行った。お盆で田舎に帰ったついでに、名古屋で芝居も見た。ままごと。前に見た「わが星」と同じ印象。ほんとにままごとみたいな芝居だった。残り少ない人生、こんなものにつきあってる時間はニャーゾと思った。
大人になりたくないおじさんがずっと小学生をやっていて、なぜ大人になりたくないかというと、大人は責任等々が増えて自由に生きられないから嫌だというのだが。
はあ? 今時のコドモはそんなに自由に生きてるって思ってるのだろうか?コドモとオトナの境界が低くなって、だから今時のコドモのほうがオトナよりも生きていくのは辛いと思ってるのじゃないのだろうか?

ま、コドモみたいなひとをいじめてもしょうがない。この夏に見た映画のベスト3と読んだ本のベスト3を以下に挙げよう。まだ一ヶ月くらいしか経ってないのに記憶が薄れているが。


映画ベスト3(順不同)
「欲望のあいまいな対象」監督ルイス・ブニュエル
80年代半ばに作られた。初見。スケベで暇を持て余している金持ちの爺が若い女性を追いかけ回すお話。
当然のことながらうまくいかない。女は気がありそうなふりをするのだが、難攻不落。ようやくベッドインを果たすも、なんと女のパンツが ……?!
まことにナメた映画だ。そのわたしら爺にとっては許すまじき若い女をふたりの女優が演じる!
要するに二人一役。その女がもつふたつの顔、即ち、理知的な顔と官能的な顔をそれぞれ違った女優が演じるという仕掛け。ふたりはなんの前触れもなく入れ替わる。おかしい。ナメテイル。ゆえに、笑える。
爺には中年の執事が、女には色っぽい母親が常に影のように控えている。まさに<2>の映画。彼らの行く先々で爆弾事故(テロ)が起こるという趣向も、胸騒ぎを覚えさせ、実によい。

「私が、生きる肌」
これは最近の映画で、監督は変態映画を得意とする(?)スペインのアルモドバル(これでいいのかな?)。主役は色気爆発のアントニオ・バンデラス。
バンさんは整形外科医。彼は人間の肌と寸分変わらない人工肌の研究をしていて、映画は、彼が学会で自らの研究を発表しているところから始まる。
しかし、バンさんがただのフツーの整形外科医であろうはずがない。彼は自宅でひそかに若い女性を監禁していて、彼女を実験台として人工肌の研究をしているのだ。
一方。この話とはいったいどんな関係が?と思わせるエピソードが唐突に挿入される。
母親と古着屋を営んでいる若い男。彼は現在の生活が退屈で、一日も早くこの家・この町を出て都会に出たいと思っている。彼はその日、招かれてあるパーティに出かけ、そこで可愛い女の子と知り合う。
このときバックに流れる歌曲がとてもいい。歌っているのはスペインの有名な歌手らしいのだが。
で、どうなるか? そのパーティにはバンさんもいて、なぜいるのかというと娘が心配なのだ。彼の娘は、最近精神科の病院を退院したばかりで…
すでにお分かりのひとはお分かりのように、古着屋の男が見つけた可愛い女の子がバンさんの娘で、あろうことか精神的な不安を抱えた娘は結果だけを見れば、その男にレイプされ、それが原因で彼女は自殺をしてしまうのだ。うーん。
これだけでも相当ヘビーだが、まだまだ。話はここからで、ドウナッテンダー!と、あまりの展開に声がデそうな話がどんどん出てくる。むろん、これ以上は書かない。これはネタがバレルと面白さが半減してしまう映画なので。バンさんの家ではたらく老メイド。これがこの物語のファンタジスタで、いいパス出してます。とめどなく暗い話のバックには明るいスペインの陽の光。このコントラストがいい。

「夜叉」
主演はご存知高倉の健さん。監督は降旗康男。学生時、このコンビで作られた「地獄の掟に明日はない」は傑作。大感動で打ち震え、以後健さんのオッカケとなった、わたしにとってはまさに記念碑ともいえる映画です。
で、「夜叉」。東映を辞して以後の健さん映画はずっと敬遠していた。簡単にいえば、健さんにはずっとヤクザ映画一本で通してほしいという、ま、ファンのわがままなのですが、そういう思いがあったからです。わたしの健さんイメージを壊したくないという…
で、「夜叉」。これは紛れもない傑作。シナリオがいい。
健さん、いまは北陸の港町で漁師をしているが、昔は大阪のミナミを縄張りに、いい顔していたやくざだった。組がヤクに手を出したのを嫌い、ミナミで知り合った女性(堅気)と結婚して、彼女の郷里で一緒に住むように。それがこの港町。彼ら夫婦には三人の子供がいて、奥さんの母親も含め、家族6人、それに気のいい仲間にも恵まれ、つつがない日々を送っている。
ある日、この町に大阪のミナミでホステスをやっていた女がやってきて、「ほたる」という小さな居酒屋をひらく。彼女はきれいで客もちもいいので、店は大繁盛。男達の女房たちはヤキモキ、みたいなお定まりのくだりもあって …
そこへたけしが、あの世界のキタノが登場。彼は「ほたる」の女のヒモ。ヤクザ。最低の男。女にカネをせびり、挙句、店の客の漁師達に覚せい剤を売るようになる、そして…
まるでクリント・イーストウッドの「グラントリノ」みたいに、この映画で健さんは、これまで自分が映画の中で演じた男をそのまま演じて見せるのだ。
でも、しかし。これは健さんの映画じゃない。この映画の主役は「ほたる」こと蛍子を演じる田中裕子だ。
凄いのひとこと。彼女のひとこと、ひとつの動き、それぞれがマジかと思われる繊細な神経に貫かれている。どう見たって童顔で可愛いのに、それとは真逆の、男を地獄の底まで連れて行ってしまいそうな、それでも構わないと男も思ってしまいそうな、色気。色気というのは、そういうものですね。つまり、この世の安寧、つつがない日々の暮らしとは対極にあるもの。健さんがこんな女に魅かれてしまうのは当たり前です。だって、男の中の男ですもの。フニャチン野郎にゃこんな魔性の女のお相手は務まりません。
健さんの奥さんはいしだあゆみ。彼女もいい。不幸そうな顔がいい。名前は冬子。うーん、寒い。
健さんが「ほたる」ののれんをくぐると客は誰もいない。タケシが刃物を振り回して大暴れし、止めに入った健さんの背中を斬ると、そこには夜叉の刺青が…
ふたりの過去があぶり出しにされ、店には客がよりつかず、健さんにも町のひとたちは冷たい視線を浴びせる。そんな寂しいふたりが酒を飲んでると、そこへ奥さんがやってきて…
夏(蛍)と冬の間に挟まれて、どうしたものかと黙って酒を飲む健さんはもの思う秋? 名シーンです。
ほとんど演歌の世界、亡くなった藤圭子の世界です。

ついでに藤圭子のベスト3(讃)も挙げておきましょう。
・「面影平野」
 宇多田ヒカルが母ちゃんカッコイイとツイッターだかに書いたことで有名に。藤圭子はわたしとほとんど同世代だが、さほどの興味はなく、だからこの曲は知らなかった。宇崎竜童・阿木耀子のコンビ作。ということは?山口百恵と藤圭子は重なっている?そのことを考えると感慨深い。「六畳一間の、面影平野~」という最後のサビのところがかっこいい。
・「みだれ髪」
美空ひばりの歌を他の歌手が歌っていいと思ったことはないが、これは例外。ユーチューブで見たのだが。
見た人は多分わたしと同様の感想を持ったに違いない。どこかの局の歌謡番組なんだろうが、ふらっと出てきた様は、ほとんど素人みたいで、衣装は見たところ普段着、視線に落ち着きがなく、ま、挙動不審の態。
しかし、歌いだすとコレが!いや、その前に、前奏が始まると変な動きを。昨日覚えたばかりなんです、みたいな振り。大丈夫かあ?と思ったところで歌いだす。と、コレが!
一番を聴いた時点では、やっぱりひばりには…と思っていたが、二番に入るや、不安がふっ切れたのか、声のボリュームがグンと上がって、ひばりの歌声の繊細さを含みつつなおその先を、まさに岬に立って海に向かって声を限りに自らの報われなかった恋の思い出を泣き叫ぶ、という感じ。凄いです。
・「網走番外地」
ご存知健さんの十八番。これまた、こんな歌、健さんのほかに誰が歌えるものかと思っていたが。
誰なんだ、藤圭子。どんな生活してたんだ?見事に女囚の歌になってる。暗い。まさにこの世を、安寧の日々を過ごすわたしらに、「なめんなよ」とツバを吐きつけるような暗く重く厳しい歌声。

また長くなっちまった。疲れた。続きはまた明日。

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