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哀悼 - 2012.12.05 Wed

勘三郎が亡くなった。享年57歳。わたしより8つも若い。うーん。

勘三郎とは一度だけ、ご対面したことがある。
もう十年ほど前になるのか。柄本(明)さんが、新橋演舞場で勘三郎と共演したとき、楽屋に挨拶に行って、その時紹介してもらったのだ。別に言葉を交し合ったわけではなく、文字通り挨拶だけで終わったのだったが。

それは「浅草パラダイス」という、このご両人に藤山直美がメインのお芝居で。この時の藤山直美が凄かった。
前に書いたことがあるかもしれないが。

お話はまあ、下らないといっていい、よくあるもので、勘三郎と直美が夫婦で、柄本さんはこの夫婦の隣の家に住んでる友達。
勘三郎は腕の立つ職人なのだが、酒と女に溺れていて、家に金は入れないしたまにしか帰って来ない。
ある日、我慢に我慢を重ねていた直美がもう辛抱たまらず、勘三郎に別れ話を切り出す。凄かったのはこの場面。
大体、演舞場みたいな大劇場の客の大半は団体客で、団体客にはお弁当なんかついてて、だから客は食べながら、隣の客とお喋りしながら芝居を見てる。当然場内は概ねざわざわしていて、この場面が始まったときもそういう状態。それが、直美が勘三郎を諭すように、なぜ自分はここまで我慢し、しかしなぜもう我慢が出来なくなったかを涙ながらに語り始めると、ざわざわが文字通り水を打ったようにシーンと静まり返り、静まり返ったと思う間もなく、あっちでしくしくこっちでしくしく、客の泣き声が聞こえ始めたのだ。

ほとんどマジック! 後にも先にもこんな経験は初めてだ。
勘三郎も柄本さんも現代の名優だと思うけれど、しかし、その名優が藤山直美の前ではまるで赤子のように見えたのだった。

勘三郎と野田秀樹が共演した芝居を見たのは、2,3年前か。
なんだろうな。まるで緊張感のない芝居で。それも狙いのうちだったのかもしれないが。これはふたりにとってどんな意味があるのか、見終わったあと奇妙な感慨を覚えたものだ。
よく言うやつだが、生き急いだというのか。勘三郎、手を出す必要のないところにまで手を出しすぎて、それが命を縮めたような気がしてならない。ま、それも<生き方>なんでしょうけど。

思い出した。この日、そのあと、映画監督の相米慎二氏にも会って、柄本さんと三人で飲んだのだった。
相米氏も亡くなった。

いやあ。年齢の近いひとが亡くなると、やっぱりちょっと気分が沈みます。
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