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再度の改稿 - 2011.06.01 Wed

どうなってんだ? 昨日、ここに転載した原稿が、いま読み直したら途中がスッポリ半分以上抜けてた。ので、いきなり「いいでしょ、こんなもんで」で終わってて。なんのこっちゃ分からん、どころか、竹内、なに怒ってんのか、ふて腐れてんの、それとも、とうとう気が狂ったか? と思われるのもなんなので、前回分を削除し、改めて正式なのを以下に。



 馬敗れて草原あり
                                竹内銃一郎

 久しぶりに「寺山修司」を読む。フッと、このひと島田紳助みたいだ、と思った。そう思ったのは、たとえば演劇論集『迷路と死海』にあった、次のようなくだり。

 だが、エクリチュールの支配しているあいだ、演劇ははじめから複製品であるという宿命をまぬがれることはできないし、俳優は「戯曲」という黒子に操られる人形から脱却することができない。私がト書きに「くしゃみ」と書くと、杉村春子がくしゃみをする。だが、私が消しゴムで「くしゃみ」という四文字を消すと、杉村春子はくしゃみをしなくなる。私が、「おれは今、台本通りしゃべってるんだよ」と書くと俳優は「台本通り」にしゃべるが、たとえ、私が「おれは今、台本を無視して勝手にしゃべってんだよ」と書いても、俳優はそれを「台本通り」にしゃべることになる。         

 いかにも分かりやすくて刺激的なたとえだが、残念ながら、杉村春子は、「くしゃみ」と書いてもしたくなければしないだろうし、「おれは今、台本通りしゃべってるんだよ」という台詞があったら、おそらく「詰まらない台詞ね」とおっしゃるだろう。今回の台本もコピーしてもらって読んだが、同様の印象。要するに、アイデアはあるけど詰めが甘いのだ、このひと。子供には受けそうだけど。
氏の多方面での活躍は誰でも知るところ。で、その「多方面」をわたしなりに評価すると。低い順に、映画、演劇、小説、写真、詩、俳句、短歌、評論と来て、ダントツにいいのが競馬に関する文章。本文のタイトルも、氏の競馬エッセー集からの借用です。
 因みに、この本の中に「悪の華ジルドレ」という文章が入っていて。ジルドレっていうのは、イギリスで生まれてフランスで走って、日本に種牡馬として輸入された馬なんだけど。そもそも、今回上演される芝居の「青ひげ」には実在のモデルがいて、それがジル・ド・レイって名の、1500人の少年を殺した(と言われる)稀代の、性的変態オヤジで、なんてことが書いてあります。ちょっとした観劇のための豆知識でした。
 で。ざっくり言ってしまうと、寺山修司は演歌好きの西洋カブレの地方出身者で、氏に対するわたしの拒否反応のすべてはそこに起因してるわけだけど、でも、競馬エッセーではそれらがみんな美点に変わってる。単純に泣ける笑える。氏の競馬エッセーに惹かれて競馬バカになった人間は、この国に数知れず。なにを隠そう、拙もそのひとり。
 一度、氏宛に手紙を書いたことがある。結局、投函はしなかったんだけど。
 1979年に、渋谷の、いまはパルコが建ってるとこが空き地になってて、そこにパルコがテントを立て、当時の若手劇団のいくつかに声をかけて芝居をやらせた。そのいくつかのひとつがわたしの主宰してた劇団で。まあ、その時、なんだかんだわたしたちとパルコの間でひと悶着あったんだけど、なにがあったのかいちいち説明してたら長くなるので端折りますが、とにかくその公演に、別に招待したわけでもないのに寺山修司が見に来てくれた、と。「あ、寺山が」と思ったけど、今も昔も無愛想なわたしは挨拶もせず。でも、架設の客席のいちばん後ろから、わたしは氏の芝居への反応をそっと窺っていて。氏が大きな背中を上下に揺らしながら大笑いしていた場面があった。それは、チョー下らない駄洒落をかますところだったんだけど、説明すると長くなるので、ここも省略。で、無愛想だけど気が小さいわたしは、礼状くらい出しとかないとなと思いつつ、それからズルズル歳月は過ぎて、1983年になる。
 その年の皐月賞を勝ったミスターシービーと、そして鞍上の吉永正人は、氏もわたしも大ファンだった。氏は当時入院中で、かなり危ないぞと思われていた。なので、遅すぎる礼状の体裁をとりつつ、東京競馬場で一緒に、ダービーのゴールをトップで駆け抜ける、シービーの雄姿を見届けましょうと、なんだか子供っぽい励ましのお手紙を書いたのだ。書いたのに投函しなかったのは、その前に寺山さん、亡くなっちゃったんですねえ。ウ。なんだか泣けてきた。その時も泣いたけど。もう、やめる。いいでしょ、こんなもんで。
 最後にとってつけたようだけど、今度の芝居、どうなるか期待しています。

                           (今年のダービーまであと2日 記)
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