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ダービーへの道 番外編 - 2011.05.26 Thu

以下の原稿は、わたしが勤務する近畿大学・舞台芸術専攻の本年度卒業公演のパンフレットに載せる原稿。
競馬にも触れてるので、番外編としてここに転載せり。

 馬敗れて草原あり

 この原稿を書くために、久しぶりに寺山氏の演劇論集「迷路と死海」と、コピーして貰った今回の台本を読む。やっぱり寺山、好きになれないな、と思った。こんなことを書いたらムッとしたりカッとなるひといるかも知れないが、このひと、東北弁の島田紳助じゃないの? と。人生を語りたがる、情緒過多、ものの喩えに品がなく、批判の論拠が浅はかで、中央コンプレックス丸出しのところ、等々。とってもよく似てる。ま、テレビで紳助を見て、こいつ関西弁の寺山修司みたいだ、と思ったことないけど。
 氏の多方面での活躍は誰でも知るところ。で、その「多方面」をわたしなりに評価すると。低い順に、映画、演劇、小説、写真、詩、俳句、短歌、評論と来て、ダントツにいいのが競馬に関する文章で。本文のタイトルも、氏の競馬エッセー集からの借用。
 因みに、この本の中に「悪の華ジルドレ」という文章が入っていて。ジルドレっていうのは、イギリスで生まれてフランスで走って、日本に種牡馬として輸入された馬なんだけど。そもそも、今回上演される芝居の「青ひげ」には実在のモデルがいて、それがジル・ド・レイって名の、1500人の少年を殺した(と言われる)稀代の、性的変態オヤジで、なんてことが書いてあります。ちょっとした観劇のための豆知識でした。
 で。ざっくり言ってしまうと、寺山修司は演歌好きの西洋カブレの地方出身者で、前述したような氏に対するわたしの嫌悪感はすべてそこに起因してるわけだけど、でも、競馬エッセーではそれらがみんな美点に変わってる。単純に泣ける笑える。氏の競馬エッセーに惹かれて競馬バカになった人間は、この国に数知れず。なにを隠そう、拙もそのひとり。
 一度、氏宛に手紙を書いたことがある。結局、投函はしなかったんだけど。
 1979年に、渋谷の、いまはパルコが建ってるとこが空き地になってて、そこにパルコがテントを立て、当時の若手劇団のいくつかに声をかけて芝居をやらせた。そのいくつかのひとつがわたしの主宰してた劇団で。まあ、その時、なんだかんだわたしたちとパルコの間でひと悶着あったんだけど、なにがあったのかいちいち説明してたら長くなるので端折りますが、とにかくその公演に、別に招待したわけでもないのに寺山修
司が見に来てくれた、と。「あ、寺山が」と思ったけど、今も昔も無愛想なわたしは挨拶もせず。でも、架設の客席のいちばん後ろから、わたしは氏の芝居への反応をそっと窺っていて。氏が大きな背中を上下に揺らしながら大笑いしていた場面があった。それは、チョー下らない駄洒落をかますところだったんだけど、説明すると長くなるので、ここも省略。で、無愛想だけど気が小さいわたしは、礼状くらい出しとかないとなと思いつつ、それからズルズル歳月は過ぎて、1983年になる。
 その年の皐月賞を勝ったミスターシービーと、そして鞍上の吉永正人は、氏もわたしも大ファンだった。氏は当時入院中で、かなり危ないぞと思われていた。なので、遅すぎる礼状の体裁をとりつつ、東京競馬場で一緒に、ダービーのゴールをトップで駆け抜ける、シービーの雄姿を見届けましょうと、なんだか子供っぽい励ましのお手紙を書いたのだ。書いたのに投函しなかったのは、その前に寺山さん、亡くなっちゃったんですねえ。ウ。なんだか泣けてきた。その時も泣いたけど。もう、やめる。いいでしょ、こんなもんで。
 最後にとってつけたようだけど、今度の芝居、どうなるか期待しています。

                  (今年のダービーまであと3日 記)
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