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人生の無意味! - 2014.02.03 Mon

先月末に、東京の住まいを引き払ったのですが、想像はしていたけれど、これがまあ大仕事で。
ショックだったのはゴミの山。部屋の半分はゴミで埋まってたのだという恐ろしい事実が判明。

300本ほどあったビデオのうちの250本ほどはゴミとして捨て、本も300冊ほど、売ったりゴミで出したり。演出ノートなんてのも押入れからどっさり出てきて、これもゴミ。上演台本も、数十冊出てきたうちの、データーで残してあるものは全部廃棄。服も着れなくなったものが大量にあってこれまた廃棄。賞味期限を1年以上オーバーしてる食料品、これまた大量廃棄。使用不能の電化製品も大量にあって、廃棄。
ほんと、全部あわせたら凄い量で、なんだか自分の人生がゴミのような、無意味なモノであったという事実をつきつけられたような気分。ま、薄々気がついてはいたのですが。

明日4日に、新しい住まいに荷物が届く予定。古い着物を脱ぎ捨てて ……、という、うきうき気分の昨日今日。

あ、今週、わたしの最終講義があります。

日時 2月7日(金) 16:30~18:00
場所 近畿大学Eキャンパス A館201教室

オールカマーなので、学外の方もお時間と興味があれば是非いらっしゃって下さい。

内容は当然(?)、学究的なものではなく、古い友人でもある松本、水沼両先生に進行役をお願いし、おふたりの質問に答える、という形のものになるのではないか、と。

「どらいのなつゆめ」パンフ原稿+三国の死 - 2013.04.16 Tue


                    口上
 
 大抵の人間は、自分が思っているほど利口ではない。もちろん、わたしもそうだ。人間は愚鈍で滑稽で、だから悲惨な生き物だ。遅まきながらこの事実を確認したのは20年ほど前の夏、北海道の牧場めぐりをしていた時。悠然と草を食む馬たちのあまりの気品には知性さえ感じられ、「ああ、彼等に比べて人間は ……」と、わたしは嘆息したのだった。そして、「これは何故?」と考えて得た結論が、「馬は無闇に喋らないからだ」というもの。ナニソレ? という勿れ。
 言葉は人間の最大の発明品で、人間が他の動物よりも優位に立てたのも、多分それがゆえだけれど、しかし、言葉に翻弄されているのが人間の常態だ。言葉を振りかざせば振りかざすほど、その人間のよって立つところの脆弱さが明らかになり、愚鈍と滑稽と悲惨が露になる。とりわけ言葉を口にする時、それは際立つ。チェーホフ劇の面白さの根っこは、おそらくここにある。例えば「かもめ」の、作家のトリゴーリンが、女優志望の田舎娘ニーナにあれこれと質問を浴びせかけられ、それに応えるシーン。一見すると、彼はあたかも滔々と作家論や表現論を述べているように見えるが、その語られる内容の空虚さは語る当人にも分かっており、にもかかわらず、彼女の関心を惹きたいという下心も手伝って、喋り続けねばならぬ状況下に置かれてしまった彼。おまけに炎天下である。汗を拭き拭き語っているのであろうその様は、まさに愚鈍と滑稽と悲惨の極みである。
 今回の演目に、なぜシェイクスピアを、「なつゆめ」を選んだのか。むろん、選んだのはわたしだが、正直なと
ころ自分でもよく分からない。が、稽古を進めるなかでなんとなく見えてきたのは上記したこと、即ち、喋りまくる人間の滑稽と悲惨を劇の前面に押し出した作品を作りたい、と思ったのではなかったか。ご承知のように、シェイクスピアの台詞は長い。これでもかとばかり重ねられる修飾句。おまけに、非日常的かつ非口語的な言葉からなる福田恆存訳を台本のベースに選んだので、俳優諸君の苦労も並大抵ではない。言葉との苦闘・格闘を繰り返す彼らの奮闘ぶりをとくとご覧あれ。(笑)
 改めて思う。誰とも知らぬ観客を前に、必ずしも喋りたいわけでもない言葉を喋り続けねばならない不条理を好んで引き受ける俳優・役者は、人間のなかの人間、即ち、俳優とは、人間のなかでもっとも滑稽で悲惨な人間なのではないか、と。(この無礼な言い草も、悲惨を悲哀と言いかえれば、少しは許して頂けるだろうか?)
 本日はご来場、ありがとうございました。

三国連太郎が亡くなり、それについてのインタヴーに息子の佐藤浩市が応えていた。
離婚会見などで、インタヴューに応じる女優さんの堂々たる受け答えに感服したことはこれまで何度もあったが、
佐藤浩市のそれも、立派さという点において、これに並ぶものがわたしの記憶にはない。決して饒舌ではないのに、多くのことが語られていた、それも毅然として。終始、三国のことを「みくに」と呼んでいた。芸人の父子の確執といえば、猿之助・香川照之のそれを想起する。あれもまた、テレビのドキュメンタリーで見たが、壮絶なもので、しかし、彼らは和解したのだった。
多分、家の存続ということがあったからだろう。が、三国・佐藤は互いを俳優としては認めつつ、父・子であることを認めない、その厳しさ。われわれのような凡人とは人間のデキが違うのだろう。

それにしても、佐藤浩市の代表作ってなんだろう? もったいない。





全力投球とは - 2013.04.09 Tue

今日は、稽古場の都合もあり、フェアリーズ、もとい女房連中のみの稽古でした。

妖精の歌と、そして、シーン5。

シーン5の、最も大きな問題点について、指摘してくださいました。

それから、こんな話も。

前に誰かが書いていたような気がしますが、竹内氏の喩え話は、いつもとてもわかり易いです。

野球の球は、測った時に速いことが良いのではなく、バッターが速いと感じることが大切なのだ。
90キロの球の後に、130キロの球が来たら「おおっ」と思う。
でもいつも130キロの球を投げていたら、バッターはその速さに慣れてしまうだろう。

塚本は130キロの球を投げるのが気持ちいいから、全ての演技が130キロで、だから、バッターは飽きがくる。


今日の内容はどらいのなつゆめの稽古の中で、一番長く記憶に残るだろうなと思いました。


余談ですが、フェアリーズ以外は今日はお休み、ということだったので他に誰も居ないんだろうな―と思っていたら、舞監の北村さんと、丑田さんと桂さんの姿が。多分皆さん竹内氏に用事があっていらしていたと思うんですが、塚本は勝手にあったかい気持ちになっていましたうぬぼれかこの野郎ごめんなさい。たとえ稽古であっても、第三者として観てくれている存在がいるのはいいなって分かってるんです皆さんの目的は竹内氏であるとごめんなさい。山津さんも、シーン5のとき側で観ててくださっていやもう本当にだめだとんだうぬぼれ野郎だごめんなさい。


本番まで、あと8日。
明日は、通し稽古です。

千花

日々、狂いゆく - 2013.04.07 Sun

長い長い春休みも終わり、学校がスタートしました。
同時に、「どらいのなつゆめ」本番まで2週間を切ったという現実。
改めて文字にすると焦る。え、もうそんな間近なの!?

本日は、部分部分で小返しをしつつ、基本的には通し。
何だか、竹内氏のツッコミが冴え渡っていたというか、役者のボケがやたら多かったというか、そんな日でした。



松本くん、自分のミスに自分で爆笑しているのに対して。
「一人で笑ってるよ…」

若尾さん、小返しを中断して竹内氏が指摘した動きを、みんなが見守る中長いこと一人で楽しそうに問答しているのに対して。
「一人でしゃべってるよ…」

丑田さん、目をこするという演技の際、今日はドーランを塗っての稽古だったので手が白くなってしまい、何度も手につかないように目をこすろうとするも上手く行かず、唸り始めたのに対して。
「もうやめとけよ…」

塚本、小返しを始める際に、さあ出番だと舞台上に設置されているスロープを元気よく登ったら、思いの外角度が急だったのとすべすべの板だったのとで、ズサァーッと綺麗に滑って大の字になったのに対して。
「大丈夫かこの稽古場…」


次々とおかしなやつが出てくるな…と、半ば呆れ、半ば心配?しつつ「ヒッヒッヒ」と笑っておられました。
こんなところを拾ってツッコミしてくださる竹内氏はとても素敵だと思いました。
し、竹内氏にここまでツッコミさせる役者の面々も、なかなかの強者だと思いました(塚本はただのアホです)。


~最近の稽古場アルバム~

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盗☆撮☆失☆敗
稽古場の向かいの空き部屋で、ひとりコッソリ(?)鏡を見ながら稽古していた松本くん。

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ある日の稽古終わりの若尾さん、桂さん、山津さん。癒しの寝そべりショット。

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寝そべりショットその2。保さん。

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今回は優雅にワルツを踊ります。その練習中。

PIC_0146.jpg

ダンスと言ったら武田さん。武田さんに一人ひとり動きをチェックしてもらってます。

PIC_0129.jpg

見てたら踊りたくなっちゃった。関係ない人もみんなで一緒にダンスレッスン。

PIC_0159.jpg

優雅。


さあ、本番まであと少し!
今週も、ほどよく狂ってゆきましょう。

塚本千花でございました。

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